心なき身にもあはれは知られけり鴫たつ澤の秋の夕ぐれ
西行
の句で有名な鴫立庵を見物して来た。たった一人で。なぜならいちごは、昨日集合時間を間違えて、間に合わなかったのです。
木の実落す粗忽の鳥でありにけり いちご
家を出る前に、集合時間をもう一度、と思って確認すると、な、な、なんと今の今が、集合時間ではないか。
ああ、俳人は携帯電話などという最新便利器は持たないのです。
ひたすら恐縮して、参加しました。ろくな句はできませんでしたけれど・・・ただ、似たようなつわものがいて、いちごは多少救われました。
彼は、吟行すると、なんとなくいなくなって、みんなに気を揉ませるのでしたが、昨日は都内ではなかったので、そうとう心配して手分けして探したようです。
もうみんなへとへとになって句会場に行ってみると、さっさと先に着いてひとりロビーで句を清書していました。
みんなが探していたことなんて彼は少しも知りませんし、誰もなんとも言わないので、すましてニコニコと参加しています。
食後に、第二句会があるのでみんなお酒もそこそこに、席を立つ人もいます。すると彼は、「ラメちゃんたらぎっちょんちょんでぱいのぱいのぱい・・・」と、歌いだしました。
リズム感もいいし、音程もしっかりして、とても上手で、その上楽しそうに歌うので、みんなあっけにとられていました。
1番で終わりかと思ったら、2番も歌います。3番も、4番も続きます。よくそんなに歌詞を覚えているもんだと、みんなだんだん感心してきます。
伴奏も何もなしで、どんどん歌い続けます。そのうち手拍子をする人が出てきました。すごいすごい10何番まで歌ってしまいました!
最後には大拍手です。いつも素敵な若々しい句を作り、あちこちで入選している人で、昨日も面白い句がたくさんあり得点も多数入りました。
そんなわけで、いちごの失態も多少水で薄められたようなことになりました。しかし、やはり鴫立庵には行って見たい。
帰りにひとり大磯に下車して、鴫立庵に行きました。代々の庵主さんの句碑が林立していました。
風流なことと言っていいかどうか、鴫立庵の前の国道の信号は「鴫立澤」となっているので、大磯の町が好きになりました。
帰り道で食べた讃岐うどんもおいしかったなあ。
駅のまん前のエリザベスサンダースホームの記念館は改築中でした。
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